【猫の腎臓病】早期発見と最新治療で寿命を延ばすためにできること
こんにちは!国分寺ハートアニマルクリニックです。
猫に多い「腎臓病」は、高齢猫の代表的な疾患であり、寿命や生活の質(QOL)に大きく影響します。今回は、腎臓病の仕組みから最新の検査・治療法まで、段階的に解説します。
1. 猫の腎臓病とは
1-1 腎臓の役割
- 老廃物を尿として排出
- 水分・ミネラルのバランス調整
- 血圧のコントロール
1-2 腎臓病の特徴
- 「慢性腎臓病(CKD)」が中心
- 徐々に腎機能が低下
- 一度壊れた腎臓組織は回復しない
2. 猫に腎臓病が多い理由
2-1 体質的な特徴
- 砂漠由来の生態 → 水分を節約する体質
- 濃い尿を作りやすく腎臓に負担がかかる
2-2 行動習性
- 普段から水をあまり飲まない
- ドライフード中心の食生活でさらに水分不足になりやすい
2-3 発症リスクが高いケース
- 10歳以上のシニア猫
- 尿路疾患を繰り返した猫
- 遺伝的に腎疾患のリスクがある猫種(ペルシャ、アビシニアンなど)
3. 飼い主が気づきやすいサイン
3-1 初期に見られる変化
- 水をよく飲むようになった
- 尿の量が増えた
3-2 進行すると現れる兆候
- 食欲低下
- 毛並みの悪化
- 体重減少
- 嘔吐や元気消失
4. 早期発見の重要性
4-1 健康診断でわかること
- 血液検査(クレアチニン、BUN)
- 尿検査(比重、蛋白尿)
4-2 新しい指標「SDMA」
- 従来よりも早期に腎機能低下を検出可能
- 腎臓の機能が約40%失われた段階で異常が出る
4-3 推奨される健診の頻度
- 7歳以上 → 年1回
- 10歳以上 → 年2回
5. 治療と最新の選択肢
5-1 食事療法
- 低リン・低タンパク質の療法食
- 嗜好性の改善により継続しやすくなっている
5-2 薬物療法
- ACE阻害薬・ARBによる血圧管理
- リン吸着剤や整腸剤
- 嘔吐抑制薬などの対症療法
5-3 補液療法
- 通院での点滴
- 自宅での皮下補液によるサポート
5-4 新しい治療の動向
- FGF23抗体などの研究が進行中
- 将来的には治療の幅が広がる可能性あり
6. 飼い主ができる日常ケア
6-1 水分摂取の工夫
- 自動給水器の利用
- 複数の水飲み場を設置
- ウェットフードを取り入れる
6-2 定期チェック
- 体重測定
- 食欲や元気の確認
- トイレの回数や尿量の観察
7. まとめ
猫の腎臓病は「発症しやすく、進行しやすい」病気ですが、早期発見と適切な治療・ケアによって寿命を延ばすことが可能です。定期的な健康診断と、飼い主さんの日常的な観察が猫ちゃんの未来を守ります。
当院では血液検査・尿検査をはじめ、最新の腎臓病診断法を導入し、ひとりひとりの猫ちゃんに合わせた治療プランをご提案しています。お気軽にご相談ください。
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