第3回:犬の皮膚感染症と日常ケア|細菌・真菌・マラセチア対策

こんにちは!国分寺ハートアニマルクリニックです。

これまで犬の皮膚病シリーズとして「皮膚疾患の基礎知識」「アレルギー性皮膚炎」についてご紹介しました。最終回は「感染症」と「日常ケア」について詳しく解説します。


1. 犬の皮膚感染症とは

1-1. なぜ感染症が起きるのか

  • 犬の皮膚は人よりも薄くデリケート
  • 外部刺激や湿度の影響を受けやすい
  • 常在菌や常在真菌がバランスを崩すと炎症を起こす

1-2. 主な感染症の種類

  • 細菌性皮膚炎(膿皮症)
  • 真菌(カビ)による皮膚症
  • マラセチア皮膚炎

2. 細菌性皮膚炎(膿皮症)

2-1. 原因

  • 常在菌であるブドウ球菌が増殖
  • 湿気・皮脂の過剰分泌やバリア機能低下

2-2. 特徴

  • 赤みやかゆみ
  • 膿を伴うブツブツ(膿疱)
  • 脱毛やフケを伴う場合も

2-3. 治療

  • 軽度:薬用シャンプーによる皮膚清浄
  • 中〜重度:抗生物質の投与

3. 真菌(カビ)による皮膚症

3-1. 主な病気

  • 皮膚糸状菌症

3-2. 特徴

  • 輪を描くように毛が抜ける
  • かさぶたを伴うことがある
  • 人にもうつることがある(人獣共通感染症)

3-3. 診断・治療

  • 顕微鏡検査・培養検査で判定
  • 抗真菌薬(内服・外用)
  • 専用の薬用シャンプー

4. マラセチア皮膚炎

4-1. 原因

  • 常在する酵母菌「マラセチア」の異常繁殖
  • 高温多湿や皮脂の増加が誘因

4-2. 特徴

  • ベタつきのある皮膚
  • 独特のにおい
  • 耳に炎症が出やすい

4-3. 治療

  • 抗真菌薬の内服または外用
  • 専用のシャンプーで洗浄・皮脂コントロール

5. 感染症を防ぐ日常ケア

5-1. シャンプー

  • 犬種・皮膚状態に合った薬用シャンプーを使用
  • 定期的に洗浄し清潔を保つ

5-2. 皮膚・耳のチェック

  • 赤みやフケ、においの変化に気づく
  • かゆみで体をかく・なめる様子がないか観察

5-3. 食事と栄養

  • 良質なタンパク質と必須脂肪酸を含むフード
  • アレルギー体質の犬は療法食の継続が効果的

5-4. 環境管理

  • 寝床やケージを清潔に保つ
  • 高温多湿を避ける(除湿・換気)
  • ノミ・ダニ予防を継続する

6. まとめ

  • 犬の皮膚感染症は「細菌」「真菌」「マラセチア」が代表的
  • 早期発見・早期治療で重症化を防ぐことができる
  • 日常のシャンプーや食事、環境管理が再発予防につながる

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