〈第1回〉猫の膀胱炎とは?原因と発症の仕組み
こんにちは!国分寺ハートアニマルクリニックです。
今回は、猫の膀胱炎について3回にわたって解説していきます。
第1回は「膀胱炎とはどんな病気なのか」「なぜ起こるのか」を分かりやすくご紹介します。
1.膀胱炎とは
猫の膀胱炎とは、膀胱の内側に炎症が起きてしまう病気です。
排尿時に痛みを感じたり、何度もトイレに行くのに尿が少ししか出なかったりといった様子が見られます。
「トイレに行く回数が増えた」「おしっこの色が濃い」「トイレ以外の場所で排尿するようになった」などの変化は、膀胱炎のサインかもしれません。
猫は元々、砂漠の動物として水をあまり飲まない性質があり、尿が濃くなりやすいことも膀胱への負担の一因となります。
2.膀胱炎の種類
猫の膀胱炎には、いくつかのタイプがあります。主に以下の2つがよく見られます。
(1)細菌性膀胱炎
膀胱内に細菌が侵入して起こるタイプです。
特に高齢の猫や**持病(糖尿病、腎臓病など)**を持つ猫に多く見られます。
尿検査で細菌や白血球が検出されることが特徴です。
(2)特発性膀胱炎(FIC:Feline Idiopathic Cystitis)
原因が特定できないタイプで、若くて元気な猫にも多いのが特徴です。
細菌感染がないのに炎症が起こるため、ストレスや神経系の異常、環境の変化が関係していると考えられています。
3.膀胱炎の主な原因
猫の膀胱炎は、単一の原因ではなく複数の要因が関係して起こります。
(1)ストレス
猫は環境の変化に敏感です。
引っ越し、新しい家族やペットの登場、家具の配置換えなど、些細な変化でもストレスを感じることがあります。
ストレスによって自律神経のバランスが崩れ、膀胱の血流が悪くなり炎症を引き起こすことがあります。
(2)水分摂取不足
水をあまり飲まないと尿が濃くなり、膀胱の粘膜が刺激されやすくなります。
特に冬場やドライフード中心の食生活では要注意です。
(3)寒さ
気温が下がると水を飲む量が減り、排尿回数も少なくなります。
尿が膀胱内にとどまる時間が長くなることで、炎症が起きやすくなります。
4.膀胱炎が起きやすい猫の特徴
- 室内飼いで運動量が少ない
- トイレが汚れている、または数が少ない
- ストレスを感じやすい性格
- 水をあまり飲まない
こうした条件が重なると、膀胱炎を発症しやすくなります。
特に1匹飼いでもトイレの環境や水飲みの工夫が重要です。
5.まとめ
猫の膀胱炎は、細菌感染だけでなくストレスや環境要因によっても起こる病気です。
早期発見と予防のためには、普段のトイレの様子や尿の状態をよく観察することが大切です。
次回は「猫の膀胱炎の検査と治療法」について、実際にどのような診断や治療が行われるのかを詳しくご紹介します。
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