〈第3回〉猫の膀胱炎を防ぐための生活ケアと環境づくり
こんにちは!国分寺ハートアニマルクリニックです。
これまで2回にわたって、猫の膀胱炎の原因や治療法について解説してきました。
最終回の今回は、膀胱炎を「再発させないための生活ケア」と「日常で気をつけたいポイント」をご紹介します。
1.膀胱炎を防ぐための基本的な考え方
猫の膀胱炎は、一度治っても再発しやすい病気です。
原因の多くはストレスや水分不足など、日常生活に関係しているため、生活環境の見直しが大切になります。
日々の習慣を少しずつ改善することで、膀胱炎のリスクを大きく減らすことができます。
2.水分摂取を増やす工夫
水分を多くとることは、膀胱炎予防の基本です。
尿を薄めることで膀胱粘膜への刺激を減らし、老廃物や細菌を排出しやすくします。
(1)ウェットフードを取り入れる
ドライフードよりも水分を多く含むウェットフードは、自然に水分摂取量を増やせます。
いつものフードに少量のウェットタイプを混ぜるだけでも効果的です。
(2)複数の場所に水を設置する
猫は「気が向いたときに飲む」動物です。
リビング、寝室、窓際など、生活動線の複数箇所に水を置くことで、飲む回数が増えやすくなります。
(3)循環式給水器を活用する
流れる水を好む猫も多いため、給水器を使うと飲水量が上がるケースもあります。
常に新鮮な水を保つことがポイントです。
3.ストレスを減らす環境づくり
膀胱炎の大きな原因のひとつが「ストレス」です。
猫は環境の変化や音、人の行動に敏感なため、安心して過ごせる空間を整えることが重要です。
(1)静かで落ち着ける場所を用意する
来客時や大きな音がする時間帯に、猫が避難できる静かな部屋や高い場所を用意しましょう。
キャットタワーやベッドなど「自分だけの安心スペース」を持つことで、ストレスが軽減されます。
(2)トイレ環境の見直し
トイレは猫の数+1個が理想です。
汚れたトイレを嫌がって排尿を我慢してしまうと、膀胱炎を悪化させる原因になります。
清潔を保ち、猫が安心して使える環境を整えましょう。
(3)生活リズムを安定させる
急な生活リズムの変化は猫にとって大きなストレスになります。
食事や遊びの時間をできるだけ一定に保ち、飼い主と猫のペースを作っていくことが大切です。
4.定期的な健康チェック
膀胱炎は症状が軽くても再発することが多い病気です。
治ったように見えても、尿検査で異常が残っていることがあります。
半年〜1年に一度の健康診断に加え、気になるサイン(トイレ回数の変化、血尿など)があれば早めに受診しましょう。
5.まとめ
猫の膀胱炎は、薬で治すだけでなく「予防」がとても大切です。
水分補給・ストレス対策・トイレ環境の改善を意識することで、再発を防ぎやすくなります。
飼い主さんの少しの工夫で、猫が快適に過ごせる時間がぐっと長くなります。
これで「猫の膀胱炎」シリーズは完結です。
今後も季節に合わせた健康管理や、日常ケアのヒントを発信していきますので、ぜひ次回もご覧ください。
LINE友だち追加で診察予約・最新情報がチェックできます!!
国分寺、小平、小金井周辺にお住まいの飼い主様
定期的な健康チェックから心臓病、歯のお悩みまで、気になることがございましたらご相談ください。
大切なペットが元気に過ごせるよう、スタッフ一同サポートいたします
--------------------------------------------------------------------
国分寺ハートアニマルクリニック
東京都国分寺市本多3-3-5プラザ明和1階
042-316-8631
--------------------------------------------------------------------