【第3回】犬の膵炎の治療と再発を防ぐ生活管理

こんにちは!国分寺ハートアニマルクリニックです。
前回は「膵炎の症状と診断」についてお話ししました。
今回は最終回として、膵炎の治療方法と再発予防のポイントを詳しく解説します。
膵炎は一度良くなっても再発しやすい病気です。日常のケアを続けることが大切です。


🧑‍⚕️膵炎の治療の基本

膵炎の治療の中心は「膵臓を休ませること」です。
膵臓は食べ物の消化に関わる臓器のため、刺激を与えないようにしながら、全身の状態を安定させる治療を行います。


💉主な治療内容

点滴治療

膵炎では、嘔吐や下痢によって水分や電解質が失われやすくなります。
点滴で脱水を改善し、膵臓への血流を保つことで回復をサポートします。
重症例では、入院下での持続点滴が必要になることもあります。

鎮痛薬・制吐薬

膵炎の痛みは強く、放置するとストレスでさらに症状が悪化します。
鎮痛薬で痛みを抑え、吐き気がある場合は制吐薬を併用して体力の消耗を防ぎます。

栄養管理

以前は絶食が一般的でしたが、現在は状態を見ながら早期に食事を再開する方法が主流です。
低脂肪で消化の良い療法食を少量ずつ与え、膵臓への負担を減らします。
食事がとれない場合には、チューブを用いた栄養補給を行うこともあります。

抗炎症薬・抗生剤

重度の炎症や感染が疑われる場合は、抗炎症薬や抗生剤を使用します。
膵炎は感染症ではありませんが、炎症が広がることで二次的な感染を起こす可能性があるため、慎重に判断して治療を行います。


🏠再発を防ぐ生活管理

膵炎は再発しやすいため、治療後の生活習慣がとても重要です。
日常のちょっとした工夫が、再発リスクを大きく下げることにつながります。

食事管理

  • 高脂肪食や人間の食べ物を与えない
  • 療法食を継続する
  • おやつは低脂肪・少量に抑える
  • 急なフード変更を避ける

食事内容を安定させることで、膵臓への刺激を防ぎます。
「少しくらいなら大丈夫」と思って与えたおやつが再発の引き金になることもあります。

体重・生活リズムの管理

肥満は膵炎の大きなリスク要因です。
適正体重を維持し、過食を防ぐことが大切です。
また、ストレスや不規則な生活も体調を崩す原因となるため、落ち着いた環境を保ちましょう。

定期的な健康チェック

膵炎を経験した子は、半年〜1年ごとに血液検査で膵臓の数値(cPLIなど)を確認すると安心です。
症状が出る前に再発の兆候をつかむことができます。


🧑‍⚕️飼い主さんへのメッセージ

膵炎は、早期治療と適切な生活管理でコントロールできる病気です。
一度元気になっても、油断せず「食事」「体重」「体調の変化」に注意を払いましょう。
私たち国分寺ハートアニマルクリニックでは、再発防止のための食事相談や定期検診も行っています。
愛犬の健康を守るために、気になることがあればいつでもご相談ください。

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