【第2回】暖房の落とし穴?冬の室内環境で気をつけたいこと

はじめに

こんにちは!国分寺ハートアニマルクリニックです!
寒い季節になると、わんちゃんが快適に過ごせるように暖房をつけっぱなしにするご家庭も多いと思います。
しかし、暖房の使い方次第では「乾燥」「低温やけど」「空気の汚れ」など、体調に悪影響を及ぼすこともあります。
人と同じ環境が必ずしも犬にとって快適とは限りません。今回は、冬の室内環境で注意すべきポイントを詳しく解説します。


Ⅰ.室内の乾燥に注意

・乾燥による皮膚・呼吸器への影響

冬の暖房は湿度を下げ、皮膚や粘膜を乾燥させます。湿度が30%を下回ると、皮膚のかゆみ・フケ・静電気の発生が増え、被毛もパサつきやすくなります。
また、鼻や喉が乾燥すると咳や鼻水が出やすくなり、気管支炎などの呼吸器疾患を起こすこともあります。特に短頭種やシニア犬では要注意です。

・理想的な湿度と対策

理想的な湿度は40〜60%。加湿器を使うのが最も効果的ですが、濡れタオルを干したり、洗濯物を部屋に干す方法も簡単です。
加湿とともに定期的な換気を行い、空気を循環させましょう。暖房の風が直接わんちゃんに当たらないようにするのもポイントです。


Ⅱ.暖房器具の安全対策

・低温やけどと感電のリスク

ヒーターやこたつ、ホットカーペットの近くに長時間いると、皮膚の表面がじわじわと熱を受けて低温やけどを起こすことがあります。
皮膚が赤くなったり、毛が焦げている場合は要注意です。
また、電気コードをかじって感電する事故も少なくありません。カバーを装着するか、コードレス製品を選ぶと安心です。

・安全な設置と見守り

暖房器具は壁や家具から30cm以上離して設置し、周囲に物を置かないようにしましょう。
外出時や就寝時は電源を切り、タイマーや自動停止機能のある製品を使うと安全です。
わんちゃんが過ごす範囲には、熱源やコードをできるだけ置かないことも大切です。


Ⅲ.快適な温度と寝床づくり

・理想的な温度環境

わんちゃんにとって快適な室温はおおむね20〜23℃程度。人が少し涼しいと感じるくらいがちょうど良いといわれています。
冷気が溜まりやすい床近くを避け、日中は陽の当たる場所に寝床を移動させるのも効果的です。

・寝床の工夫

ブランケットやペットヒーターを使用して暖かさを保ちますが、熱がこもりすぎないよう注意しましょう。
ベッドの下に断熱マットを敷くと、底冷えを防ぎながら快適な温度を維持できます。
毛布を重ねるよりも、「温かい空気を逃がさない工夫」を意識するのがポイントです。


Ⅳ.空気の質も大切に

暖房による乾燥と密閉は、空気の汚れを悪化させます。
二酸化炭素の上昇やハウスダストの滞留は、体調不良の原因になることもあります。
1〜2時間に1度は換気を行い、空気清浄機を併用して快適な空気環境を保ちましょう。


Ⅴ.まとめ

冬の室内は「暖かくすれば安心」と思いがちですが、実は乾燥や安全面への配慮が欠かせません。
湿度・温度・安全性のバランスを保ち、わんちゃんが快適に過ごせる空間を整えましょう。
寒い時期こそ環境づくりが健康維持のカギになります。

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