【第2回】犬のクッシング症候群の治療と生活ケア|長く穏やかに過ごすために

こんいちは。国分寺ハートアニマルクリニックです!
前回はクッシング症候群の原因と症状についてご紹介しました。
今回は、診断の流れや治療方法、日常生活でのケアについてお話しします。


🧑‍⚕️診断の流れ

動物病院では、まず症状や血液検査から疑いを持ち、
その後、ホルモンの分泌状態を詳しく調べる検査を行います。

血液検査

肝酵素(ALP)の上昇、コレステロールの増加など

ACTH刺激試験

副腎がコルチゾールをどの程度出すかを調べる

低用量デキサメタゾン抑制試験

ホルモン分泌の抑制が効くかを確認

超音波検査(エコー)

副腎の腫れや腫瘍の有無を確認

複数の検査を組み合わせて診断を確定します。


💉主な治療法

① 内科治療(お薬による治療)

最も一般的なのは「ホルモンの分泌を抑える薬」を使う方法です。
代表的なのはトリロスタン(商品名:アドレスタンなど)で
毎日または隔日で投与し、ホルモンバランスを整えます。

投薬中は定期的に血液検査を行い、効果や副作用を確認しながら量を調整します。


② 外科治療(腫瘍の摘出)

副腎に腫瘍があるタイプでは、手術で腫瘍を摘出することがあります。
ただし、全身麻酔が必要なため、高齢犬では慎重な判断が必要です。


🏠ご家庭でのケアのポイント

  • 水やごはんの量を毎日チェックする
  • 肥満に注意し、適正体重を維持する
  • ストレスを減らし、規則正しい生活を心がける
  • 定期検査を怠らない(血液検査・ホルモン検査を3〜6か月ごと)

ホルモン治療は一生続けることが多いため、“上手に付き合う”ことが大切です。


🐕予後と生活の質(QOL)

適切に治療を行えば、数年以上元気に生活できるケースも多い病気です。
治療を通して、食欲や元気が戻り、毛並みが改善することもあります。
症状をコントロールしながら、無理のない生活を続けることが目標です。


📝まとめ

クッシング症候群は、早期発見と継続治療で十分にコントロールできる病気です。
「水をよく飲む」「お腹が膨れてきた」などの変化を見逃さず、
気になったときは早めにご相談ください。
私たちが、わんちゃんのこれからの生活をしっかりサポートします。

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