【第3回】健康診断で分かる?門脈体循環シャント(PSS)の検査と見逃されやすいポイント
こんにちは!国分寺ハートアニマルクリニックです!
第2回では、門脈体循環シャント(PSS)で見られやすい症状について解説しました。
今回は第3回として、PSSはどのような検査で疑われ、どのように見つかるのかについてお話しします。
門脈体循環シャントは検査でどう見つかるのか
症状だけでは判断が難しい病気
見た目が元気そうなこともある
PSSは、症状が軽い場合や日によって変動する場合も多く、外見だけでは判断が難しい病気です。そのため、検査が診断の重要な手がかりになります。
健康診断がきっかけになることも
若齢でも健康診断を受けた際に、偶然見つかるケースもあります。
血液検査で分かること
肝臓に関係する数値
軽度の異常にとどまることも
PSSでは、肝臓に関連する数値がわずかに異常を示すことがあります。ただし、重度の異常が出ないケースも多く、「少し高い・少し低い」程度で見逃されることもあります。
若いから安心とは限らない
若齢であっても、肝臓の働きが十分でない場合、血液検査に変化が現れることがあります。
血液検査だけで確定できない理由
他の病気との区別が必要
血液検査の結果だけでは、PSS以外の病気との区別が難しい場合もあり、追加の検査が必要になります。
尿検査や便検査が役立つことも
体の代謝状態を見る検査
肝臓の働きを間接的に評価
尿や便の検査は、肝臓の代謝状態を把握するための補助的な情報になります。
単独では判断できない
これらの検査も単独で確定診断にはならず、総合的な判断が重要です。
画像検査の重要性
超音波検査(エコー検査)
血管や肝臓の状態を直接確認
エコー検査では、肝臓の大きさや血管の走行、異常な血流の有無などを確認します。PSSが疑われる場合、非常に重要な検査のひとつです。
体への負担が少ない
麻酔を必要としないことが多く、若い犬や猫でも比較的安全に行える点もメリットです。
さらに詳しい検査が必要な場合
状況に応じた追加検査
必要に応じて、より詳しい検査を行い、治療方針の検討につなげていきます。
なぜ見逃されてしまうことがあるのか
症状と検査結果が一致しないことも
元気がないのに数値が軽い
症状があるにもかかわらず、検査結果が軽度の場合、「様子見」と判断されてしまうことがあります。
成長や性格の問題と勘違いされやすい
個体差として扱われてしまう
成長が遅い、落ち着きがないといった変化が、性格や体質の問題と考えられてしまうこともあります。
まとめ
門脈体循環シャント(PSS)は、血液検査だけで確定することが難しく、複数の検査を組み合わせて判断する必要がある病気です。若いから安心、数値が軽いから問題ないとは限りません。気になる症状や検査結果があれば、早めにご相談ください。
次回は、門脈体循環シャントの治療方法や、手術と内科管理の考え方について解説します。
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