その咳、もしかして心臓から?― 犬の心不全の症状と治療法 ―
犬の心不全とは、心臓のポンプ機能が低下し、体に十分な血液を送れなくなった状態を指します。
加齢に伴って発症することが多く、小型犬では「僧帽弁閉鎖不全症」、大型犬では「拡張型心筋症」が多いですが、様々な病態があります。
進行すると命に関わるため、早期発見と継続的な治療が重要です。
主な症状
以下のような症状が見られた場合は、心不全の可能性があります。
- 乾いた咳が続く(特に夜間や寝起きに多い)
- 疲れやすくなった
- 呼吸が速く浅くなる
- お腹がふくらむ(腹水)
- 舌や歯茎が紫色っぽくなる(チアノーゼ)
- 食欲の低下や体重減少
特に、咳や呼吸異常、元気の低下が同時に見られる場合は、速やかな受診が必要です。
治療法
心不全は完治が難しい慢性疾患ですが、症状の進行を抑え、生活の質を維持するための治療が可能です。
1. 内科治療(投薬)
- 血管拡張薬(ACE阻害薬など)
→ 心臓の負担を軽減し、血流を改善します。 - 利尿薬
→ 体内にたまった水分を排出し、肺水腫や腹水を改善します。 - 強心薬(ピモベンダンなど)
→ 心臓の収縮力を高め、血液循環を助けます。
2. 食事療法
- 塩分制限食
→ 余分な水分を体内にためないようにするため、ナトリウムを制限した処方食が推奨されます。 - 適正なカロリーと栄養管理
→ 筋肉量の維持や代謝サポートのため、バランスの取れた療法食が必要です。
3. 定期的な検査・モニタリング
- レントゲン検査:心臓のサイズや肺の状態を確認
- 心エコー検査:心臓の動きや逆流の程度を評価
- 血液検査(BNPなど):心臓への負担の指標を測定
まとめ
犬の心不全は、早期に発見して適切に管理することで、快適な生活を長く維持できる病気です。
「最近疲れやすくなった」「咳が続く」と感じたら、心臓の病気を疑ってみましょう。
定期的な健診と、日頃の様子の観察が愛犬の健康を守るカギになります。
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