犬のあくびや視線そらしには意味がある?「カーミングシグナル」でわかる愛犬の気持ち
こんにちは!国分寺ハートアニマルクリニックです。
わんちゃんと一緒に暮らしていると、「なんでこんな行動をするんだろう?」と感じることはありませんか?
実はその多くが、犬同士あるいは人との間で“争いを避けるための合図”として使われる**「カーミングシグナル」**と呼ばれる行動です。
今回は、犬のボディランゲージを理解するための大切なポイントを解説します。
1.カーミングシグナルとは
「カーミング(Calming)」は「落ち着かせる」という意味で、相手や自分の気持ちを落ち着かせるための行動を指します。
犬は言葉を使えない代わりに、体の動きや表情で「怖くないよ」「落ち着いて」「喧嘩したくないよ」と伝えます。
これらのサインは、犬同士の社会生活を円滑にするうえで欠かせないものであり、私たち人間にも理解してほしい“犬の言葉”なのです。
2.よく見られるカーミングシグナルの例
(1)顔をそらす・目を合わせない
相手と視線を合わせず、少し横を向く仕草。
「敵意はありません」「落ち着きましょう」という意味があります。
飼い主がじっと見つめすぎたときにもよく見られる行動です。
(2)あくびをする
緊張や不安を感じたときに出るあくびは、眠いときとは違います。
診察台の上や知らない犬と対面したときに見られたら、**「ストレスを感じています」**というサインです。
(3)体をブルブルと震わせる
散歩後に水を払うようにブルブルするのは、気持ちをリセットしたいとき。
「怖かったけど、もう大丈夫」と気分を切り替える行動です。
(4)舌を出してペロッと舐める
一瞬だけ舌を出して口のまわりを舐める動作も、「落ち着いて」と伝える合図です。
飼い主に叱られたときなどによく見られます。
(5)ゆっくり歩く・あくびをしながら接近する
犬同士の挨拶で、相手に興奮を与えないようにあえてゆっくり近づくこともあります。
無理に走って近づくと喧嘩になることを知っているからです。
3.人との関係でも見られるサイン
犬は人間とのコミュニケーションの中でもカーミングシグナルを使います。
たとえば、飼い主が怒っているときに犬があくびをしたり、体を背けたりするのは「怒らないで」「落ち着こう」という気持ちの表れです。
このサインを無視して叱り続けると、犬は恐怖心を強め、信頼関係が崩れることもあります。
犬の小さなサインを読み取り、安心できる環境をつくることが大切です。
4.カーミングシグナルを活かす接し方
(1)見逃さずに受け止める
まずは、犬が何かを伝えようとしていることに気づくこと。
しぐさの意味を知るだけで、無用な叱責や誤解を減らすことができます。
(2)安心できる距離を保つ
犬が不安を感じたときには、近づきすぎず、少し距離を置くことで落ち着かせましょう。
こちらがゆっくりとした動作をとることも、相手にとっての“カーミングシグナル”になります。
(3)トレーニングにも応用できる
しつけの場面でも、犬が緊張したり混乱したりしているときにあくびや舌なめずりが出たら、一度間を置くことで学習効果が高まります。
5.まとめ
犬は常に、私たちに何かを伝えようとしています。
カーミングシグナルを理解することで、叱るよりも「どう感じているのか」を読み取り、より穏やかな関係を築くことができます。
「言葉が通じない」と思っていた愛犬が、実はたくさん話しかけてくれていた――
そんな気づきが、日々のコミュニケーションをもっと豊かにしてくれるはずです。
LINE友だち追加で診察予約・最新情報がチェックできます!!
国分寺、小平、小金井周辺にお住まいの飼い主様
定期的な健康チェックから心臓病、歯のお悩みまで、気になることがございましたらご相談ください。
大切なペットが元気に過ごせるよう、スタッフ一同サポートいたします
--------------------------------------------------------------------
国分寺ハートアニマルクリニック
東京都国分寺市本多3-3-5プラザ明和1階
042-316-8631
--------------------------------------------------------------------