犬猫の毛球症（もうきゅうしょう）とは？換毛期に注意したいお腹のトラブル
kokubunji_adminこんにちは！国分寺ハートアニマルクリニックです。
犬猫は日常的に毛づくろいを行うため、飲み込んだ毛が胃腸にたまって「毛球（もうきゅう）」をつくることがあります。通常は便と一緒に排出され問題ありませんが、量が多くなったり排出が追いつかなくなると、食欲の低下や吐き戻しにつながることがあります。特に猫では一般的なトラブルで、換毛期は注意が必要です。ここでは毛球症の原因や予防のポイントについて解説します。
毛球症とはどんな状態か
毛球症とは、飲み込んだ毛が胃や腸で固まり、うまく外へ排出できなくなる状態を指します。
多くは自然に便と一緒に排出されますが、毛の量が多い、胃腸の動きが弱い、便秘があるなどの条件が重なると毛がたまりやすくなります。
犬と猫の違い
猫は毛づくろいの回数が多く、舌の構造も毛を巻き込みやすいため、毛球症が起こりやすい動物です。
犬では猫ほど頻繁ではありませんが、抜け毛の多い時期や体質によっては同様のトラブルが起こることがあります。
起こりやすいタイミング
・換毛期（春・秋）
・長毛種の子
・ストレスで毛づくろいが増えている子
毛球症が起こる主な原因
毛球症は複数の要因が重なることで進行します。
換毛期に毛を多く飲み込む
抜け毛が増える季節には、普段より毛を飲む量が増えます。
毛質・毛量による影響
長毛種は毛が絡まりやすく、飲み込む毛量も多くなりがちです。
胃腸の動きの低下
便秘や消化機能の低下があると、排出が追いつかず毛球が蓄積します。
ストレスや環境要因
ストレスにより毛づくろいの頻度が増えると、毛球のリスクが高まります。
水分不足も関係する
水分が不足すると便が硬くなり、毛が便と一緒に流れにくくなります。
ご家庭でできる毛球症の予防
こまめなブラッシング
飲み込む毛の量を減らす最も効果的な方法です。特に換毛期や長毛種では毎日行うのがおすすめです。
毛玉対策フードやサプリの使用
食物繊維が豊富なフードや毛玉ケア用のおやつは、毛の排出を促す効果があります。
水分をしっかり摂らせる工夫
ウェットフードの併用、水飲み場を増やす、循環式給水器の使用などにより、自然な排泄を助けます。
ストレス軽減
遊ぶ時間を増やす、落ち着ける環境を整えるなど、グルーミング過多を防ぐ工夫も大切です。
定期的な健康チェックも重要
胃腸の動きが悪くなる病気が隠れている場合もあるため、日頃からの健康管理は欠かせません。
毛球症を放置するとどうなるか
毛が大きな塊になると胃腸の動きを妨げてしまい、食欲不振や嘔吐につながることがあります。
まれに腸閉塞を引き起こすこともあり、その場合は入院や外科的処置が必要になることがあります。
軽度のうちに対応すれば内科治療で改善しやすいため、早めの相談が安心です。
まとめ
毛球症は犬猫にとって身近なトラブルですが、ブラッシングや食事、水分補給など、ご家庭でできる予防策が多くあります。換毛期は特に発症しやすいため、日頃からケアを心がけてあげましょう。気になる様子がある場合は、いつでも当院にご相談ください。
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