猫の多飲多尿について
【猫の「多飲多尿」って?原因や対処法を獣医師が解説】
こんにちは。国分寺ハートアニマルクリニックです。
今回は猫ちゃんの「多飲多尿」についてお話しします。
最近、「水をたくさん飲むようになった」「トイレの砂の減りが早い」「おしっこの量が多い」などと感じたことはありませんか?こうした症状は、単なる変化ではなく、重大な病気のサインかもしれません。
◆ 多飲多尿とは?
- 多飲:1日に飲む水の量が増えること(一般的に猫では1kgあたり50ml以上が目安)
- 多尿:おしっこの量や回数が増えること
体重4kgの猫なら、200ml以上水を飲んでいると多飲とされます。とはいえ、フードの種類(ドライ or ウェット)や季節によっても水分摂取量は変わるため、普段の様子を把握しておくことが大切です。
◆ 多飲多尿の主な原因
- 慢性腎臓病(CKD)
高齢の猫で特に多く見られる疾患です。腎臓の機能が低下することで、尿を濃縮できずに水分が過剰に排泄され、その分水を多く飲むようになります。 - 糖尿病
血糖値が高い状態が続くと、体が余分な糖を尿として排出しようとします。この過程で水分も一緒に失われるため、結果として多飲多尿になります。 - 甲状腺機能亢進症
高齢猫に多く、代謝が過剰になって食欲増進・体重減少・多飲多尿といった症状が現れます。 - 子宮蓄膿症(未避妊の雌猫)
子宮内に膿がたまり、全身状態が悪化します。初期症状として多飲多尿が現れることがあります。
◆ 放っておくとどうなるの?
これらの病気は、放置すると命に関わる可能性があります。特に腎臓病や糖尿病は、早期発見・治療が進行を遅らせる鍵になります。
◆ 飼い主さんにできること
- 水を飲む量を計測する(1日の飲水量をチェック)
- トイレの回数やおしっこの量を観察
- 食欲や体重の変化にも注意
- 気になる症状があれば、早めに受診
診察の際は、飲水量や排尿の頻度、フードの種類、年齢、最近の体重変化などの情報を伝えると、スムーズに診断が進みます。
◆ まとめ
多飲多尿は、猫からの大切なSOSサイン。加齢のせいと決めつけず、少しでも「おかしいな」と思ったら、早めに獣医師に相談しましょう。
当院でも、血液検査・尿検査・超音波検査などで原因を詳しく調べることが可能です。
大切な猫ちゃんの健康を守るため、日々のちょっとした変化を見逃さず、一緒に早期発見・早期治療を目指しましょう。
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